直轄・直営方式 

 工事企画者自身が直接、工事の施工に当たる方式。
 建設業社が請け負うには危険負担がお大きすぎるときなどに採用される。
 中間経費を省くことができる。
 建築主側に工事を施工管理する能力が必要。



一括請負方式 

 総合建設業に対して、施工を一任する契約方式。総合的な危険負担を総合建設業に持たせる方式である。
 取決めの条件
   @事の内容を示す設計図書
   A建築場所の環境条件
   B契約金額
   C契約金額の支払方法




 大工・工務店が扱う戸建て住宅のような小規模な例では、大工・工務店が総合的な管理をするとともに職人として工事現場で働くことが多い。経営規模の大小により、経営と労働の分化が進む。



 大きな工事を請負う総合工事業は、常時多数の現場を運営するので、現場には担当者を代人として派遣し、その工事を総括させる。
 専門工事業も複数の工事を総合工事業から請け負って、担当の職人が工事を進める。専門工事業は、総合工事業に対して従属関係が強く、工事の発注は下請け関係となりやすい。このような場合、総合工事業を元請、専門工事業を下請けという。
 労務賃金の支払い方式は、常用制とする場合より、作業能率を重視した出来高制とするのが一般的である。
 出来高制は、作業単位当たりの賃金単価を約束しておき、その1日の作業の出来高に応じて支払い賃金を計算するものである。
 さらに一括した作業の賃金を約束しておいて、雇用時間を拘束しない切投げ、小間割りのような方法もある。これもひとつの下請け関係である。
 このようにして、建設工事では重層下請け構造となるのが一般的である。
このような関係においては、発注者から支払われた工事金が中間で経費としてはねられて末端の労働者へ確実に支払われる保障がないことが問題点で、建設業法で、元請の総合建設業が労働者への賃金の支払いを把握しなければならない規定となっている。
 また、元請がダンピングをして受注した工事を、下請けに対する従属関係の中で、さらに安い金額での指値による発注が順々に行われて、その責任が転嫁されやすいことなどが問題とされている。




実費精算報酬加算方式 

 トンネル工事などで、事前に工事価額を予測することができないと考えられる場合や、建設業者の危険負担が大きすぎるときなどに採用される。建築工事ではあまり例が見られない。
建設会社側に、工事を安く上げる責任も動機もないので、工事費が高くつきがちである。



分離発注方式 

   

  専門工事会社、普通は下請さんといっていますが、大工さん、 基礎屋さん、サッシ屋さん、内装屋さんというような会社です。実際の施工現場においては、本当の主役はこの人 たちなのです。住宅の場合は15社から20社くらい、ビルなどの大きな工事だと30社、40社もの専門工事会社 の参加が必要になります。

  分離発注・オープンシステムでは建築の依頼主さんと、これら専門工事会社が直接工事請負契約を交わします。したがって 契約のときには一社ずつ、「塗装工事の**です。どうかよろしくお願いします。」というような挨拶が交わされます。 施工における最初のコミュニケーションの場です。今までの常識では考えられないことかもしれません。 建築工事の場合は必ず元請会社がいて、工事全体を一括で契約し、下請へ、孫請へと外注に出されてきたのです。



分離発注(オープンシステム)の特徴
・ 建主が主役 / 建主の希望が直接反映する / 建主も工事に参加できる
・ 原価を公開し中間経費のない家づくり /  工事費の流れがオープンで価格が透明である
  → 安くなるのは結果であって目的ではない
・ 設計者/建築事務所によるきめ細やかな工事監理
・ 各専門工事会社がそれぞれプロであるという専門意識を持ち工事に携わってくれる
・ 工事中や完成後も補償制度がある



分離発注を依頼するのはこんな施主
一番多い施主の傾向は、元請業者とのマージンをなくすことによって、コストを下げたいという『価格優先タイプ』である。
二番目には、時間的に余裕があり自分で参加し、二人三脚でつくりたいという『自己参加タイプ』が見られます。
三番目には、自分がゼネコンや建設関係会社等にいて海外の分離発注方式を知っている『セミプロタイプ』である。

『価格優先タイプ』は、自分が建築主=元請工事業者的存在ということを忘れがちで、設計者の苦労が多い施主である。
『自己参加タイプ』は、「自分で色々なことを経験してみたい」、「本当は家づくりの仕事がしたかった」という傾向がある。 フットワークがよく、現場にも多く来られるので、この方式に向いているといえる。
『セミプロタイプ』は、工事業者のことも建築業界のこともよく知っているので、話は早く、分離発注方式に向いている。 ただし頭では理解していても、いざ始まってみると、わかっているようでわからない部分もある。




コンストラクションマネージャー(CMr) 

   

 分離発注方式をさらに進めた方式として考えられものである。工事全般を掌握できる管理能力を持ったコンサルタントが、建築主に代わってコンストラクションマネージャーとして専門工事業を取りまとめる方式である。
 一括請負方式のように、元請と下請けの従属関係がないので、自由競争の中で工事の発注が行われるので、価格の不透明さが減り、それによって安く上げる目的がある。
さらに一段と高い位置で、設計全般やコスト面からコンストラクションマネージャーまでを掌握するプロジェクトマネージャー(PMr)が関与するケースもある。
 建築家のデザインによって、予算が大幅に増額となってしまうケース防ぐための方法である。
日本では、総合建設業(ゼネコン)の持つプロジェクト管理に対する能力が大きく、このようなケースはまだ一般的といえるほどではなく,今後検討されるべき方式といえる。




請負工事の種類

1.直轄・直営方式 4.分離発注方式
2.一括請負方式 5.オンストラクションマネージャー方式
3.実費精算報酬加算方式


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