健康ノート

ストレスと睡眠障害について
不眠は現代人の病気。まず睡眠のメカニズムを知りましょう。

気がかりなことや日ごろのストレスがあると、ぐっすり眠ることができず、身体的にも精神的にも疲労を感じてしまいます。ストレスを解消していい眠りにつくためのポイントをお話ししましょう。
 眠れない、と悩んでいる方はとても多く、特に都会に住む女性にはその傾向が強くみられます。不眠には、「寝つきが悪い」「夢ばかりみて熟睡感がない」「朝早く目がさめてしまう」などさまざまな訴えがあるものです。それではどうしてこうした症状が生まれるのでしょう。
 不眠は現代人の病気といわれていますが、現代の「夜のない生活」が不眠の引き金といえるのです。深夜までのテレビ、ビデオ、一晩中営業しているコンビニエンスストア、海外からのファクシミリなど、24時間活動可能な生活は便利この上ないのですが、私達の生体リズムを乱すもとになっているのです。
 地球上に生活する生物は、サーカディアンリズムとよばれる生体リズムをもって生活しています。これは朝陽が昇ると目ざめ、夜陽が沈むと休むというリズムですが、現代生活はこのリズムを乱されることが多いために、「寝つきが悪い」などの症状が出現するといえます。
 また、私達の眠りは、深い眠り(ノンレム睡眠)と浅い眠り(レム睡眠)を交互にくり返しているのですが、ストレスの多い生活は深い眠りを妨害し、熟睡感が得られない原因となるのです。
 とすると、気持ちのよい眠りのためには私達の持っている生体リズムを大切にし、ストレスを上手にのり切ることが不可欠といえるでしょう。
▼寝る前の1時間の過ごし方で睡眠が変わります ▼
 夢は寝つく前の30分から1時間の間に考えたり見たりした刺激で内容が左右されるといわれています。夜はその日あったいいことを思い出し、気分のよくなる音楽を聴いたり、気持ちのよい映像を見ることがおすすめです。
 また、生体リズムをキープするためにも、少なくとも寝る前1時間以内には交感神経を緊張させる仕事は控え、ゆったりリラックスして過ごしてください。
「寝つきをよくしたい」とアルコールをナイトキャップにする方も多いのですが、アルコールは深い眠りをカットし、眠りを浅くしてしまうことを覚えておいてください。
▼ よい眠りのために交感神経の緊張をとりましょう▼
交感神経が緊張すると血圧が上昇し、心拍数が増え、体は戦闘状態に入ります。これは仕事をするのにはいいのですが、眠りに入ることはできません。そこで夜は、交感神経をリラックスさせるひとときを作りましょう。次のようなことで交感神経をリラックスさせることができます。
●ぬるめのお風呂にゆっくり入る
●足湯をする
●深呼吸やストレッチ、マッサージをする
●静かな音楽を聴く
▼おすすめのナイトキャップはお酒よりもホットミルク▼
体が温かくなると寝つきがよくなるものです。温かい飲物は眠りに不可欠です。さらにトリプトファンというタンパク質は、人間の脳内ホルモンであるセトロニンを増加し、精神的安定をもたらすといわれています。ミルクにはトリプトファンが多く含まれており、さらにカルシウムも精神安定に効果 的なので、体と心をリラックスさせるのには最適といえるでしょう。お休み前のホットミルクを試してみてください。
▼よい眠りのためにはベッドメーキングも大切 ▼
寝室やベッド、シーツの条件が眠りを左右することをご存じでしょうか。
●室温25度前後
●遮光のしっかりしたカーテン
●心地よいシーツ
●体をしめつけないナイトウェア
こうした寝室の条件が、よい眠りを助けてくれます。寝つきが悪い方は今一度寝室の条件を整えてみてはいかがでしょう。
▼ 香りが与えてくれるナチュラルな眠り ▼
 香りは鼻の嗅細胞でキャッチされ、大脳辺縁系に伝えられて自律神経に作用します。眠りに効果的な香りは、
●ラベンダー
●ローマンカモミール
●バジル
●ビターオレンジ
などで、特にラベンダーは豊富に含まれている酢酸リナリルというエステル(香りの成分)が交感神経の緊張をほぐすのに役立ちます。ベッドルームで香りをたいたり、お風呂にエッセンシャルオイルを数滴入れてみるといいでしょう。
 さて、よい眠りのためのヒントをお話ししてきましたが、大切なのは「眠らないと仕事ができない」とイライラしないことです。「眠らなくては」という焦りが交感神経を緊張させ、かえってよい眠りを妨害していることも多いのですから。